今まで、社長をしていた会社で社員を採用する際にさまざまなドラマがあったことを書きました。
社員採用実話 奥様はストーカー?
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/_1/
社員採用実話 使い回しの履歴書
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/_01/
社員採用実話 ハローワーク職員の問題行動
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/1%e3%80%80/
社員採用実話 今すぐテストしてください
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/1-2/
オジサン達気づいてる? 英語が話せるだけで凄いなんて昭和ですよ
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/career-english/
社員採用実話 応募したいと連絡してきた人に、履歴書を送るよう言ったら「非常識だ」とキレられた
http://shimizuchie.com/morau-okagesama/recruitment-cv-not-normal/
何度も書きますが、これらは本当にあった話です。
そして、今回も本当にいた応募者の方です。
ツッコミどころ満載のメール文
その方は60歳。 でも写真は若く見えます。
ハローワークに出した応募の締切から3週間もたってから、突然事前連絡もなくメールが送りつけられてきました。
そのメールは誤字脱字だらけで、このような内容が買いてあります。
「これまで、IT分野の開発現場、地球環境系NPO、及び、配送ドライバーの世界で、ずっと現場第一主義を貫きました。
技術系業務に従事していた際には、英語の技術文献にはお世話になりました。
IT時代には、国際的なプロジェクトにも携わっておりました。
その後配送ドライバーで食いつないでおりましたが、根底において、自分のスタイルで、自分らしく働ける仕事を探しております。
正直なところ、立ち上がるにはそれなりの時間がかかると思います。
新しい世界にチャレンジするのは好きなので、それなりのお時間を頂ければ、身に染みついているスキルと感覚は、御社のお役に立てるものと存じます。」
申し訳ないですが、何が言いたいのかさっぱり分かりません。
ツッコミどころ満載です。 以下、私の心の声を書いてみました。
技術系業務に従事していた際には、英語の技術文献にはお世話になりました。
→英語力があるとPRしたい? だったら、TOIECとか英検とか取ったらいいのに・・・。
しかも文献にお世話になりましたって、日本語がおかしくない?
IT時代には、国際的なプロジェクトにも携わっておりました。
→国際的なプロジェクトにも関わっていたって、具体的になに? あいまい過ぎてうさんくさい。
配送ドライバーで食いつないでおりましたが、根底において、自分のスタイルで、自分らしく働ける仕事を探しております。
→不本意な配送ドライバーはやめて技術系の仕事がしたいということ?
でも自分のスタイルで自分らしく働くって、フリーランスとかが言うセリフじゃないですか?
弊社で自分のスタイルで自分らしく働かれても困るんですけど!
きちんと弊社のスタイルで、弊社の規律、社のポリシーに沿って働いてもらわないと困るんですけど!
それなりのお時間を頂ければ、身に染みついているスキルと感覚は、御社のお役に立てるものと存じます。
→技術からは長く離れているが、自分理系なんで、時間をもらえれば勉強して取り戻しますって言いたいの?
即戦力にならない60歳の方はニーズがないと思うけど・・・。
時間をもらえればできるなんて、世の中そんなに甘くないよ!
履歴書は研究内容の細かすぎる内容がギッシリ、そしてひどい英文
こういうのを平気で送ってくる人っていることが、本当に驚きです。
そして、履歴書には、いかに凄い研究をしていたかの詳細がびっしり書き込まれています。
分野が全く違うし、技術営業の募集なので、こちらとしてはそこまで研究内容に興味はありません。
とどめは、(また?)以前、自分が書いた英語の技術レポートが添付されていました。
酷い英語でした。
技術の文章なので説明文なのに、I think とか、I studied とかIから始まる文章がずらっと並んでいて、本当に幼稚な英文です。
あまりの非常識に、びっくりします。
もう3行読んで、「ダメだこの英語じゃ! グーグル翻訳だろ~、これ!」と、読む気にもなれません。
自己PRは恨みつらみ、涙、涙の演歌の世界
そして、職務経歴書の自己PR文は、もう演歌の世界でした。
いかに研究で苦労したか。
いかに前の会社で自分が頑張ったのに、上司に認められず、悔しかったか!
など、恨みつらみや、その上司の悪口、人となりまでストーリー仕立てで何ページにもわたって書かれています。
そして、生活のために仕方が無く配送ドライバーを始めたけれど、今までとは違う体育会系の世界で、インテリな自分がどれだけ苦労したか。
周りとの軋轢、自分はこんなところにいるべき人間ではないはずなのに、なぜ? でも生活のためだと歯を食いしばって耐えた自分・・・。
涙、涙の演歌の世界です。
履歴書じゃなくて、小説でも書けばいいのに・・・。
履歴書や職務経歴書を読んで、ここまでどんよりした気持ちになったのは初めて。
もちろん途中で読むのを止めました。
世の中、本当にいろいろな人がいるんですね・・・。
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