いつの間にか、すっかり蔦屋に取り込まれている

 

あまり映画を見る方ではないが、2年ぐらい前に、息子が「どうしてもNARUTO」が見たいというので、蔦屋に入会した。

 

基本的に、ポイントカードなどは個人情報を取られるだけだと思っているので、作らない主義だった。

この蔦屋が発行するTカードは、どこに行っても「Tカードはお持ちですか?」と聞かれることに気味悪さを通り越して、「どこまで情報取るつもりなんだ~」と恐怖さえ覚えるような心理的な抵抗があって、

「私は絶対に蔦屋の会員などにはならないぞ~! ざま~みろ!」とずっと思っていた。

 

でも、かわいい息子には勝てない。 どうしても劇場版のNARUTOが見たいと大騒ぎされて、「ママお願い」と泣き付かれて、仕方がなく入会した。

 

そして、一昨日、有効期限が迫っているおしらせはがきが来た。 しかも、はがきを持参すると更新料300円が無料だ。

すっかり向こうの手に乗って、更新しに行った。

 

ずっと見たかったけど、見たことなかった映画とは

 

すると、蔦屋で「旧作1点レンタル無料」のクーポンまでくれた!

 

で、特に見たい映画も無かったので、以前から見たいと思っていたけども、お金を払ってまで見たいとは思わない映画を無料でレンタルした。

 

その映画とは、「ティファニーで朝食を」。

 

これって、よくファッション雑誌でティファニーで朝食を、に出てくるような帽子」だとか、「ドレス」だとかの記載があるのだが、私は映画を見たことがないので、ずっと気になっていた。 それに、「ティファニーって朝食サービスがあるのか?」が、ずっと疑問だった。

 

名作中の名作のように言われているが、その割には「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」のようにテレビで放映されない。 (この2作は何度もテレビで見た!)

だから、これを機にレンタルしてみた。

 

ついに見た!「ティファニーで朝食を!」

見ると、最初のシーンでオードリー・ヘップバーンが黒いドレスにミニティアラにサングラスで登場する。 無茶苦茶キレイ~。 可愛い~。 わ~、憧れる~。 素敵~。

と、思うが、直後に登場する

上の階に住む日本人住人の描写がひどい!

 

俳優は日本人じゃなく、あきらかに目も青い人なのに、入れ歯を入れて出っ歯にして、変な話し方をして、これって

今だったら「差別的表現」として、絶対に外務省がクレームを入れるレベル。

もうここで、唖然。

 

その後すぐに、オードリー・ヘップバーンが刑務所に面会に行くのだが、ここでの帽子が凄く素敵。 これが、よく言われるティファニーで朝食を風の帽子ね~。 と納得。

 

が、すぐに、ストーリーが無茶苦茶で行き当たりばったりで、全く意味が分からない。 ただただ、混乱する私。

これって、ドタバタ喜劇なの?

 

コンプライアンス上問題だらけ!

その後は、オードリー・ヘップバーンはかわいいけど、別に素敵な服も出てこないし、

もう見ているのもつらくなるような、無茶苦茶なストーリー展開。

 

あちこちのシーンでタバコをぷかぷか吸って、しかも投げ捨てる。

ありえない!

 

しかも、ヒロインが「今までやったことないことをやろう」と相手の男性を誘って、ティファニーに行く。 ここは素敵。

でもその後、別の店に彼を誘って、なんと「万引き!」

万引きですよ、万引き!

デートで万引き!

 

その後、金持ち男性にフラれた主人公、あるスキャンダルからアパートにいられなくなった。

親切な相手の男性が、全てを彼女のためにアレンジして、主人公の身の回りの物を持ってタクシーで彼女を迎えに行く。 この人、親切に主人公の飼っていた猫までちゃんと連れてきていた。

 

そのタクシーの中で、主人公は相手の男性へのお礼も適当で金持ち男性にフラれた腹いせで、マジキレして八つ当たり!

もう意味わかりません。

 

一番ひどいのが、タクシーの中で豪雨になり、そのマジキレついでに、主人公はタクシーを止めさせ、どこか分からない、ひどく汚い裏路地に、飼っていた猫ちゃんを捨てる!

 

豪雨の中、猫を捨てる!

なんたる動物虐待! あり得ません!

もうここで、私は泣きそうになりました! なんだコイツって。

 

結局、この映画はオードリー・ヘップバーンのファッションカタログですわ。

こんなの真剣に2時間かけて見る必要ない!

っていうか、見終わった後、怒りしかわかないこの映画って何? 

本当にお金を払わなくてよかった。

でも、時間を返せ~!と言いたくなるぐらい酷い映画だった。

こんなのが、大流行する時代って、理解不能だ。

 

どうりで、テレビで放映されないわけだ。

「放映されない」のじゃなくて、コンプライアンス上、「放映できない」のだ。

 

ということで、私が今まで見た中で最低の映画は「ティファニーで朝食を」になった、

が、あまりの酷さと、時代の違いに逆に興味がわき、今度は「マイ・フェア・レディ」をレンタルしようかと考えてしまうのだった。