昨日の投稿でも書きましたが、先日、アフリカの某大臣と高官や官僚のアテンド通訳をしました。 アフリカの方々のアテンドは初めてでした。 そこで、今までアテンドしてきた人や友人・知人を見てきて、国や地域ごとの日本で何を買うか、どんなことに興味を示すか、などの違いを紹介しようと思います。

 

アフリカ某国の場合

 

今回のアテンドでアフリカは初めてだったのですが、今までとはっきり違った点がありました。 アフリカと言っても、広いですし、さまざまな国々があるので一概には言えないと思うのですが、ご紹介します。 この国は中央よりも少し北にある、アフリカの中では比較的裕福な国です。

 

食事:日本食を食べない・全く馴染みがない

 

この方達だけなのかも知れませんが、日本のチェーン店などが大々的に進出しているアジア諸国や、日本食ブームが起きている欧米とは違って、日本食の知識が「寿司」ぐらいしかありませんでした。

しかも、実際に寿司を食べたことがないようで、30年前のヨーロッパの人たちがそうだったように、自国の魚を想像してそれが生で出てくる・・・

言い方を変えれば失礼ながら、鮮度が良くない魚を生で食べる

というイメージしかないようです。 その恐怖からか、和食にトライすることをひたすら拒否されていました。

 

お食事のアレンジをする時に「和食はどうですか?」と聞いても、

「私の国では、食材は全てよく火を通して食べるので・・・」と。

「いえ、寿司以外にも和食はありますが・・・」と言っても全くイメージできないようでした。 らーめんもご存じないようでした。

 

 

日本のサブカルチャー:あまり知らない(知っている日本のキャラクター無し)

 

日本のマンガやアニメに関しても、まったくと言っていいほど知らないようでした。 ディズニーは知っていますし、馴染みがあるようです。 キティちゃんなどもしらないようでした。

総じて、日本のサブカルチャー的なことは、ほとんど知らなかったようです。

原宿や渋谷も、「マライア・キャリーがこの交差点で許可なく撮影して、大パニックになり、警察からこっぴどくお叱りを受けた。」とか、「このお店でケイティー・ペリーやアブリルが買い物していた」など、ポップスターと絡めて説明して初めて「Wow~」となっていました。

 

彼らにとっては、

日本のサブカルチャーといえば、ドラマ「おしん」だそうです!

大ヒットしたそうです。 (おしんが、サブカルチャーなのか分かりませんが)

 

買いたいもの:普通の日用品

 

日本の定番のお土産には全く興味を示さなかったです。 (着物柄の小物や陶磁器とか)

そういうものを買いたいという希望すら出ませんでした。

それよりも、

英語の本を買いたい(いい本屋がないらしい)

くつ(普通の革靴)を買いたい

 

など、日用品を買いたいという希望が多く出ました。

 

また、H&Mが自国にないので、行きたいという希望もあり、連れて行きました。

とにかく、服を買いたいという希望が多かったです。 ご自分のご家族向けだけではなく、親戚の方の分もたくさん購入されていました。 それもシンプルな普通の服が多かったです。

 

 

知っている日本のブランド:ユニクロ

 

皆様ユニクロはご存知でした。(服にこだわる国民性?) ここまで、日本のレストランチェーンやキャラクターが浸透していない国で、ユニクロが知られているってすごいですね!

 

その他に興味がある事

 

官僚の方々なせいか、日本の歴史や皇室に関してはとても興味をもっていらっしゃいました。 なので、移動中、日本の建国から開国までの歴史を大まかに説明するはめに・・・(結構細かい質問も多く大変でした!) でも、真剣に聞いてくださって本当にうれしかったです。

 

それと、第2次世界大戦のことや、広島・長崎の原爆のことも非常に熱心に質問されました。 今の東京を見て、ここが焼野原だったなんて信じられないと言っていました。

案外、新興国の方に多いのですが、戦後の日本の発展をよく勉強されていて、その事実にとても勇気づけられるそうです。 日本が成し遂げたのだから、自分の国だって発展できるんだと今回の方々も真剣に話されていました。

 

あと、意外と多くの国の皆さんから震災のことを質問されることが多いです。 「大丈夫だった?」とか、「怖かった?」」とか・・・。

「どう経済や人々の暮らしに影響しているのか?」とか、今回も聞かれました。 まだ、仮設住宅に暮らしている人達がたくさんいることを伝えましたが、「テント?」と聞かれて、ウェブで仮設住宅の写真を見せると、「え~、これが仮設~!」とびっくりされました。 仮設住宅で暮らさざるを得ない方のことを思うと不謹慎ですが、(←実際に大船渡の仮説を見に行ったことがあるので・・)、仮説住宅というと、どうも難民キャンプのイメージがあるみたいで、クオリティの高さにびっくりしたとのことです。

 

残念がるところ (これはどこの国の方も共通かもしれない!)

 

日本は秋葉原などがあり、家電やパソコンが安いイメージがあるので期待するが、iphoneもipadもPCも安くはない!

 

とくにiphoneは、お店の値段見て、

「驚愕するぐらい安い!」と最初大興奮されるのですが、

すぐに日本の電話会社と契約しなくてはいけない(しかも2年縛り!)と聞いてがっかりされます。

今回もがっかり…というよりも、前日にお店で値段をみて激安だと思い、購入する気満々でいたら、このことを知って打ちのめされていらっしゃいました。

 

まとめ

官僚の方々だったためか、とにかく日本のODAに対しての感謝をされていました。 最近は中国のアフリカ進出が激しいですが、ずっと昔から日本は支援をしてくれていた・・と。 だから日本は信頼できると。

やっぱり恩は絶対に売っておくものですね~! 「もらう」を循環するために、先ずは「あげる」。 ODAはある意味で、これを長いスパンでやっているのだと実感しました。