アジアの中で四季がある国って日本・中国・韓国ぐらい?

 

今まで、政府関連のプロジェクトの通訳で、アジアからの人達のアテンド通訳を何度かさせていただきました。

その際に、いつも はっ とさせられるのですが、私たちにとって当たり前にある四季は他の多くの国にはないのです。

また、日本は南北に長く、山も海もあり、水も豊富で、食材も豊かです。

日本に住んでいると気が付きませんが、こんな国って本当にめったにありません。

ヨーロッパは豊かですが、南ヨーロッパ以外は冬の気候は結構厳しいですから。

 

フルーツに見る日本の優位性 日本に生まれてよかった!

 

そんな日本の豊かさをよく表しているのが、フルーツなのではないかと思います。

日本では、ほとんどのフルーツを栽培できます。

マンゴーとかライチとか南国のフルーツですら、沖縄や南九州で栽培できます。

ヨーロッパの野菜や、フルーツにベリー類も、ほとんど北海道か軽井沢あたりで育ちます。

なので、「噂には聞いたけど食べたことない~!」というフルーツって、ドリアンぐらいではないでしょうか?

 

アジアの人達が大興奮するフルーツ

 

まず、アジアの人達が狂喜乱舞して喜んでいたのは、「リンゴ」でした。

 

シンガポール、香港、フィジー・・・ほとんどの人達はリンゴ自体にはなじみがあります。

リンゴは輸入されているので、普通にスーパーに売っています。

 

でも、彼らは、リンゴの木を見たことがないのです。

だから、リンゴの木に大喜びして、写真を撮っていました。

真っ赤なリンゴがぽこぽこ木になっているのを見たら、私だってちょっと感動しますから、彼らにしたら本当にうれしかったようです。

 

次に大喜びするのが、「いちご」!

これも経済が発展している、タイやブルネイ、シンガポール、香港などではバンバン輸入されています。

でも高い! 日本の3倍はします。

そして、リンゴと同様に、いちごが育っているところを見れて、食べ放題のいちご狩りには、大興奮していました。

 

ぶどうや栗も同様です。 

そのフルーツ自体は知っているけど、生っているのを見たことがないので、喜びます。

 

日本にはあってヨーロッパに無いフルーツ

 

日本ではポピュラーなのに、海外ではほとんどお目にかかれないのが、梨と柿です。

アジアでは最近出回っているようですが、ヨーロッパではほとんど見かけません。

 

ヨーロッパに住んでいたころ、梨は洋ナシがあるので、なんとなくJapanese Pear といえばイメージがつくみたいですが、柿はさすがに説明に困りました。

Persimmon としか言いようがないのですが、persimmonすら知らない人が多いです。

それと、北ヨーロッパの知人達が家に遊びに来たとき、近所のあちこちの家の庭に、みかんが生っているのを見て感動していました。

(柑橘系のフルーツは、南ヨーロッパでしか育たないです。)

それを見て、私のイギリスの同級生が、みかんの木を庭に植えたらしいです。

3年育ててやっと実がひとつついた~! と喜んでいたのですが、カボス?というぐらいにしか育ちませんでした。

 

ヨーロッパにあって日本に無いフルーツ

 

そして、今これだけ日本にいろいろなフルーツがあるのに、いまだに日本でお目にかかれず、

私がどうしても食べたいのが、クエッチのタルトです。

クエッチってプラムみたいなフルーツなんですが、フランスで私の住んでいたアルザスで特にポピュラーです。

日本で見たことないです。 あ~、食べたい! クエッチのタルト食べたい~!!!

今シーズンだし、夢に出てきそうです。

 

ヨーロッパではよく出回っていて、前までなかなか日本では見つからなかった、ルバーブやグズベリーも、今では普通に日本で出回っていて本当にうれしいです。

グズベリーなどは、なぜか北海道出身の母は昔から知っていて、北海道には昔から普通にあったそうです。

 

花や植物で珍しがられるもの

 

フルーツ以外の植物では、基本的に四季が無い南国ですと、ラン系の花が常に咲いているという状況です。

南国って花いっぱいなイメージですが、逆に季節ごとに咲く花(桜、つつじ、薔薇、コスモスなど)が全く育たないんです。

タイの友人が、いつも同じ花でバリエーションがないと愚痴っていました。

そして、紅葉もしないので、すごく珍しがって写真を撮っていました。

 

逆にヨーロッパの人たちは、季節はあるし、紅葉もするので、そこには反応しません。

でも、日本では、冬でもそれなりに花が咲いているので(椿とか)びっくりされます。

もちろん、彼らも桜は大好きです。

 

南国の人達は雪に狂喜乱舞

 

最後に、アジアの人たちが大興奮するもの、それはなんといっても「雪」!

アジアは暑い国が多いですよね。 なので、皆さんとにかく「涼しさ(寒さ)」や「雪」にあこがれがあるみたいです。

それと、吐く息が白くなる、というのをやってみたいそうです。 (一生懸命動画を撮っていました)

 

私がアテンドした皆さんも、雪を見て大興奮していました。

でも、怖いのが、「しもやけ」とか「風邪」とか、雪や寒さの中にいるとどうなるのかを知らないのです。

だから、大興奮のあまり、2時間以上、手袋もせず雪の中で、はしゃいでしもやけになったとか、次の日に高熱とかいう事件がしょっちゅうあります。

 

日本人が四季がない国に住むと起こる弊害

 

そして、日本人は慣れていないので、四季が無い国に住むと、記憶がおかしくなるという話を聞きました。

 

というのは、いつも日本人は無意識のうちに、「あれは桜が咲いていたころだから春の出来事だと思う」とか、

出来事を記憶している情報のなかに、季節の情報も入っているようなんです。

 

それが、南国に住むと、おかしくなるようで、「いつのことだったか分からなくなる」という話をききました。

 

暑さが嫌いな私は、「夏なんて無い方がいい!」と思うけど、でもやっぱり四季があるってありがたいことなんですね。