ファッションのブレークスルー

社長時代、平日は毎日スーツを着ていました。 真夏には会社のロゴ入りポロシャツを着ることもあったけど、顧客訪問するときはいつもスーツ・・・それも、キラキラ感のない本当にダークビジネススーツでした。

その反動からか、会社を譲渡してからはずっとワンピースを着ていました。

毎日ほとんどワンピース。

「ギリギリ目の前のコンビニまで行ける・・ぐらいの部屋着」を除けば、ワンピース以外では、スカートとトップスが各季節2枚ずつ・・しかも仕事にいけるようなオフィスカジュアルな・・・そのぐらいしか持っていませんでした。

パンツは持っていなかったです。

買い物に行っても、ワンピース以外目に入らないという状態でした。

 

それが、どういう心境の変化か、なぜか突然ワンピース以外の服を着てみたくなりました。

なぜなのか、自分でも全く分かりません。 飽きてきたのでしょうか?

それとも「上下2枚ずつ持っているワンピース以外の服」が数年経って、さすがにくたびれてきたので、新しくまた上下2枚ずつ買おうと思って、見ているうちに、あれもこれも欲しくなってしまったのかも知れません。

とにかく、他に視野が広がったような感覚で、とても楽しくなってしまい、しかも今は夏物セール中なので、今日は買いすぎてしまいました。

トップス7枚、スカート3枚、パンツ3枚。 それだけでは飽き足らず、帽子も3つ買ってしまいました~。  更には、ヘアアクセサリーも2つ。

いつもなら、こんな買い物をした後、必ず「無駄遣いしてしまった」と後悔して、(どんなにお金に余裕がある時ですら)「お金が無くなる恐怖」に打ちひしがれ「我慢できない私ってダメ」と落ち込んでいました。

でも、今日はなぜか違っていました。

 

 

エスカレーターも気分も上昇

 

買い物が終わり、エスカレーターに乗りながら、自分の中の会話がいつもと全く違ったのです。

「ああ、たくさん買っちゃった。

・・・いいじゃん、別に!」。

 

「こんな風にお金使ったら、すぐお金無くなっちゃうよ。

・・・ いいんだよ、働けば~! というか、私働く! 働くわ~!

 

「我慢できない私ってダメなんじゃない?

・・・ファッションを楽しめばいいよ~。 物欲最高~!

 

と、後悔も、恐怖も、自己嫌悪もありませんでした。 その根源となる罪悪感がなかったのです。

 

観る世界が変わった

 

どうして、今日は罪悪感が無かったのか、自分でも不思議でした。

考えられるのが、とにかく楽しかったこと。

一番最初に買ったのは帽子でした。 実は、今まで、「ロイヤルアスコットを観戦する以外に、帽子なんて大して必要ないものに、お金をかける人の気持ちが理解できない。」 と思っていました。

「日よけのために必要? いえいえ、たためる日傘の方が便利でしょう~」と思っていました。

でも、ふらっと見たバッグとかファッション雑貨を扱うお店に、折りたためる帽子が売っていたのです。 それを思わず購入してしまいました。 そして、レジで値札を取ってもらい、すぐにかぶってみたら、なぜだか嬉しくなり、楽しくなりました。

そしてゴキゲンな気分で、ワンピース以外の服を見ていたら、なんだか今まで着なかったような服を着てみようと思いました。 ちょっと、視野が広がった感じです。

 

そんな気分でエスカレータに乗り、先ほどの自分中の会話が始まったのです。 そこには罪悪感がありませんでした。

 

働く概念が書き換えられていた

 

そして、自分でも驚いたのが「私働く~!」と心で叫んでいたことです。

昨日の「対等な苦言」でも書きましたが、「何もせずに、家で布団かぶって籠っていたい」と思っていたように、「とにかく働きたくない!」と思っていました。

 

社長時代があまりにも激務だったので、働くスタンダードがズレていたようです。

自分の「働く概念」が「自分の感情を殺して働いて、徹底的に結果を出す」だったのです。

きつかったのでしょう。 だから、もうとにかく働きたくないと思っていました。

それが、今は「海外企業と日本企業のコーディネート」というビジネスを、思いもしないところから「もらったご縁で」やらせてもらえています。

自分がやりたかったことで、しかも自分の特性を活かせることなので、とても楽しいのです。

そして、いつの間にか、自分の働く概念が「楽しい」とか「ラクに実現できる」とか、良いものに変わったのだと思います。 だから、買い物の後、マイナス感情が起こらず、「私働く~!」と自然と言えたのでしょうね。 そして結果的に、買い物の後の罪悪感で苦しむことも無く、楽しい気分で帰宅できたのでしょう。

 

またもや、「もらったご縁」からイギリスでのプロジェクトが始動

 

この、買い物の後の罪悪感が無かったことや、「私、働く~!」と自然と言えたことは、自分にとってはちょっとした驚きでした。

でも、さらにびっくりしたのは、帰宅してから。

とあるコンファレンスで知り合ったイギリス人の女性から、連絡があり、スカイプで話しました。

コンファレンスでは、簡単な話しかできなかったのですが、「何か一緒にできればいいね」と話していました。

そして、今日いろいろ話してみると、お互い協力して日本とイギリスのビジネスコーディネートができる案件が5つほど上がりました。 しかもどれも具体的な話です。 働く宣言をしたら、本当にプロジェクト(仕事)が来たのでびっくりしました。

 

また、「もらったご縁」から、ビジネス案件をもらいました。 (あげてもいるけど・・・)

 

そして、やっぱり、罪悪感は「もらう」の大敵なのだ・・・と改めて確信しました。