私には息子が一人いるのだが、その息子は母が社長ということで、育てられ方が周りとはちょっと違うらしい。 らしいというのは、自分たちにとってはこの環境が普通なため、分からないのだ。 でも、いろいろな時に、周りの方が「え~」と驚くので、そこで初めて皆とは違うのだと分かるのだ。
保育園の頃、息子が女の子とおままごと(おうちごっこ)していて、お父さん役をやっていた。 「おはよう」から始まり、朝ごはんを食べて、「行ってきます」と言った後、息子がお母さん役の女の子に言った一言は
「ママ今日、出張? 名古屋? 泊まり?」
それを聞いた周りの子、「ママは出張にいかないんだよ~。 パパがたまに行くんだよ~。」 とかいう反応。
それに対して、うちの子は「ママは~、いつも出張行くよ~。 名古屋に行くんだよ~。」 とかわいい言い争いをしていた。 そしてただただ苦笑いするしかない、私と保育園の先生。
当時、私は自動車会社や関連会社との取引が多くあり、週5日のうち、通常2日、多い日は4日名古屋に行っていた。 しかし、息子が幼いこともあり、なるべく宿泊せずに日帰りしていた。
家は横浜なので、新横浜から名古屋は新幹線で1時間10分程度と近い。 しかも、新幹線は眠れる! (←私は自動的に小田原―豊橋間でぐっすり眠れるようになってしまった・・・) ごはんも遠慮なく食べられる。 かえって群馬とかに行くより短時間で行けるのだ。
だから、いつも家を出るときに「ママ今日は名古屋だから、近いから、帰り遅くならないよ。」 と言っていた。
そのために息子は、名古屋はバスで10分ぐらいの最寄駅にあると思っていたらしい。
ある日、自分も名古屋に行きたいと言いだして、泣いた。
「名古屋は新幹線で行くんだよ、遠いんだよ。」と言っても、
「ママはいつも名古屋行ってるじゃん! 近いって言ってるじゃん!スーパーのところにあるんでしょ~。」と泣いていた。
そんな子育てあるあるのもう一つが、息子が小さいころから会社名に「さん」を付けること。
私が家でもしょっちゅう仕事の電話をしていて、取引先名として、「トヨタさん」「ホンダさん」「ソニーさん」「東芝さん」などという言葉を使っていたので、息子は自然に「会社名にはさんをつける」と思い込んでいたのだ。
3歳ぐらいの保育園児が、東急の電車に乗る時に
「この電車は東急さん?」
とか、
「マクドナルドさんのハッピーセットがほしい」
とか言っているわけで・・・周りの人からみたら変な子供だったかもしれない。
そして、社長の子育てあるあるで、一番周りに引かれてしまったのが、息子が、私が叱る時の口癖をそのまま他の子に言ってしまった時。
とにかく激務で、多忙な毎日だったので、時間を無駄にするのが大っ嫌いだった。 テレビもなかったし、毎日が時間との闘いという感じだった。 そんな私は息子を叱る時に、いつもこう言っていた。
「Punctual! Punctual! (時間をきっちり守れ) 人生早い者勝ち! グズにチャンスはない!」
「あのね~。 前にも言ったでしょ~。 ママに3回怒られる人はいないんだよ。 3回目はクビなんだよ。」
この二言を、他のお母さん達がいる前で大きな声で他の子に言い放った息子。 またまた、苦笑いするしかない私・・・。
その後、お友達に、「あの子は悪いことすると(3回怒られると)息子をクビになるらしい」と同情されていました。
大丈夫、息子は職業じゃないからクビにはならないよ!
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