先日、友人のカラーアナリストにアテンドしてもらい、アクセサリーを選んでいた。

その時に、言われたのは、私はこれが欲しいというものがはっきりしている。 だから逆にこれがいいよと薦めやすいらしい。

 

彼女が言うには、自分で何を買ったらいいか分からない人は、どの色をどう合わせていいかも分からないから、色を選べず、何かを薦めたところで、迷うとのこと。 そして、その結果、同じペンダントでも、この色もこの色もと何色も買う人がいるのだそうだ。

 

「? え、私も気に入った靴やかばんは色違いで買ってしまうのだけど・・・。」

 

というと、彼女が

 

「でもそれは自分に合う色がこれとこれ、って選んで、何色か買っているでしょう。」と。

 

自分に合う色が分からない、どの服にどの色を合わせたらいいか分からない。 だから、とりあえず全部買う!というのとは違うらしい。

 

とりあえず全色買う~?

ちょっとその発想にはびっくりしたし、よくまあそんなに予算が・・・とも思うのだが、はっとした。 分からないからではないにしても、なぜ自分はいつも気に入ったものを何色か買ってしまうのか? これは、お金のセオリーからするとどうなのか? と。

 

今まで・・・ふくらはぎにぴったりフィットしてとっても形がいいスエードのブーツ、3色。 A4が入り肩に掛けられてスタイリッシュなバッグ、3色。 ちょっと変わった形のバックストラップパンプス、3色。 先週はストール、一気に同じタイプを3色、また別のタイプを3色買った。 ワンピースや服はしょっちゅう色違いを3枚程度買う・・・。 ハンドクリームも違う香りがあると買う! それから、ボディーショップやロクシタンなどは、違う種類を3~4つ同時に買う! 石鹸も必ず同じもので違う種類を3つから4つ。 ティッシュケース、ローラアシュレイの花柄ノートも柄違いが~。

こうして統計的にみると、なぜか一気に3つ、色違いや柄違いを買うと落ち着くのだ!

 

いろいろ思い起こしてみる。 私は4人姉妹の次女なのだが、上3人は年齢が近く、一番下だけ年が離れている。 そして、その、年が近い姉妹2人にしょっちゅう物を取られるのだ!

 

特に小物はいつの間にか私の物が妹に取られていたりする。 まあ、逆もまたしかりだが。 だから、本当に気に入ったものは3つ買わないと気が済まないのかもしれない。 安心できないのだ~! (3つ買っておけば、姉妹に取られても自分の分が残る。)

 

でもなぜ色違いか柄違いなのだろう? 本当に取られる不安があるなら全く同じものを3つ買うはずなのに・・・と悩む。

 

すると、こんな思い出がよみがえってきた。

 

子供の頃、毎年夏休みと春休みに母の実家の北海道に行くのだが、その時に母が新しい服を私たち3姉妹に買ってくれた。(←その頃4番目はまだ生まれていない)

 

そして、母はテーマを決めて、必ずお揃いの服を上から下まで買い揃えていた。

 

ある時は“大草原の小さな家風”- 花柄のワンピースに大きなひまわりがついた麦わら帽子、バスケット風のバッグ。靴は麻地のウェッジソール風なもの。 またある時は、3人70年代のパンタロン。 首には赤いスカーフ。 太いベルト。 バッグも70年代風の真ん中に太いベルトがデザインされたもの。 ある春休みには、ちょっとロックにロングブーツにジャケットなど。

 

でも3人分全く同じものが違うサイズで全部揃うってのが、意外に難しかった。 それでも母は絶対に妥協しない! お揃いがテーマの絶対条件だから。 かならず色違いや柄違いでも同じ服を探していた。 特にバッグなどはサイズ違いにならないので、3つ同じ色というのがなくて、色違いになることが多かった。 - そんな思い出がよみがえってきた。

 

ああ、気に入ったものを3色買わないと安心できないのは、取られるという不安もあるけど、楽しかった思い出の名残でもあるんだな~ととても幸せな気持ちになった。

 

こんな風に買い物のクセを見直したり、買った時の感情を振り返るというのはお金の使い方を検証するときにすごく役に立ちます。 私の場合は今後、3色は必要ないかもしれないのに、3色買わないと落ち着かない時に「もう姉妹に取られる心配はない」と再認識すれば思いとどまることができるでしょう。

 

なんでそれを買ったのか? どういう気持ちだったのか? 買った後、何を得たのか? 買った後はどんな状態(気分)になったのか?  を思い出して書いてみて! 特に、最後の買った後にどんな状態になったのかは重要! 意外とその物がもたらす効果や機能よりも、安心とか、認証欲求(認めてもらいたい)を満たしたいだけのことが多いですよ~!

 

そして、それをチェックして、本当に必要だったのか? それとも安心したいだけなら、他の方法がなかったのか? また、それを買うことによって本当に安心を得ることができたのか? (一時的に安心した気分になっただけなのか?) などを検証してみましょう!