フランスでは朝は早めにスタートする(人によっては7時、多くの人が8時)人が多かったです。 私はパリではなくドイツ・スイスと近いアルザスに住んでいましたので、会社まで距離は25㎞ありましたが、高速道路をプジョーで疾走して15分程度で着いていました。

 

先ずは会社に着いたらオフィスの人全員に一人一人挨拶して回って、一言二言会話する。 そして、会社のコーヒーマシーンでコーヒーを買って、席に戻り、会社に来る途中にお気に入りのパン屋さんから買ってきたクロワッサンを食べ始める。

 

こんな風に優雅に朝が始まっていました。

 

たまに、同僚が皆の分のクロワッサンを買ってきてくれたりするので、自分もたまにはみんなの分のクロワッサンを買ったり、おやつの差し入れをしたりしていました。

 

朝は毎朝ミーティングがありました。 ミーティングに参加するために、2杯目のコーヒーを持って会議室へ。 そこで、昨日のデータを確認。 そして、問題解決。 他の部からの連絡などが行われていました。 30分から長い時は一時間でミーティングが終わり、次に自分のグループ(部?)で上司と同僚達と今日のやること確認などをして、現場(工場)に向かいます。

 

そして、現場の近くの小さなミーティングルームがたまり場になっていて、そこで工場の人達や他の部署の人達とコーヒーを飲みながら雑談して、情報収集していました。

 

1時間~2時間、技術的な問題を解析したり、改善指示を出したり機械のパラメータ調整をしたりして、その後オフィスに戻り、同僚と結果を話し合ったり、必要なレポートを書いたり、オフィスワークをします。

 

そして、11時半。 昼休みに行っていい時間です。

昼休みは11時半~3時ごろまでの好きな時間に2時間取っていいのです。

なので、一回自宅に戻ってお昼を食べる人もいましたし、お弁当(といっても日本のようなお弁当ではなくて、サンドウィッチなど)を持ってきて軽く済ませ、その後、ランニングに行く人など、様々でした。

マネージャーの人達は結構ビジネスランチなんかも多かったと思います。

 

私も、夏には同僚とランチをサッと食べてから近くのプールに行っていました。

そのせいかどうかは分かりませんが、なぜか暑くなるとオフィスに水着(ワンピースの水着でもちろん下にスカートを履いている)を着てくる人が多くて、水着の方が絶対に暑いのに・・・と、日本人にとっては謎でしかありませんでした。

 

一度、水着を着てきた同僚に話を聞いたら、「だって、バカンスじゃん~」って答えが返ってきました。 フランス人はとにかく家とバカンスを大切にします。

 

ランチはゆっくり食べられるので、金曜日には同僚と外食することが多かったです。

フランス人はみんなランチでビールやワインの1杯ぐらい飲んでいました。

その後運転するのですが、でも確か当時は2杯まで、許されていたと思います。 私は基本的にお酒をあまり飲めないので、絶対にランチでは飲みませんでした、というか飲めませんでした。

 

そして、もしランチを早めに切り上げると、その分早く帰ってよかったのが助かりました。

制限はありましたが、基本的には例えばランチを30分で済ませると、その残り分1時間半早く帰っていいのです。 通常は8時始まり、17時終わりの7時間労働でした(うち昼休憩2時間)ので、理屈的には15時半に帰宅していいということになります。

そして、この昼休みの残り分はその日に使わなくても、1週間ためておけるのです!

なので、金曜日になるとみんなためておいた昼休みの残り分を使ってさっさと帰宅していました。 15時ぐらいになるとオフィスに人影はまばらでした。

(実際のシステムはもう少し複雑で、制限もありましたが、基本的にはこのような感じでした)

 

ランチが終わると、工場に戻り、解析やチェックなどをして、必要なことをやり、製造管理グループの人達が工場の夜のシフトの人達とのミーティングに立ち会ったりしていました。

 

ほとんど残業はなかったので、5時(早ければ4時ごろ)にオフィスを後にし、アルザスのブドウ畑の中をプジョーを飛ばして、帰りにスーパーに行ったり、同僚の家に遊びに行ったりしていました。

 

こうして書くととっても素敵で優雅なフランス生活と思われるでしょうが、車がないと生活できないので、あまりすることが無く、退屈することも多かったです。

また、当時はワークシェアリングの考えに基づき、週35時間労働だったのですが、最近のグローバリゼーションでフランスもそう優雅なことはできないみたいです。

次回はそのあたりを書こうと思います。