イギリスの母の躾、3つ
私がイギリスに留学していた時、今では本当の家族同然となったホストファミリーの実子(イギリスの妹)は3歳でした。
妹は言葉を覚えているところだったので、まだそこまで流暢に英語が話せない私と波長があったのかもしれないです。
そんな言葉を覚えている妹に、(イギリスの)母がよく言っていたフレーズがあります。 どれもとてもイギリスらしいです。
それは
I want, never get!
What’s the magic word?
Who is she? Cat’s mother?
です。
I want never get!
まだ小さな妹が何か欲しい時、たとえばチョコレートが食べたいときに、もし妹が
「Mummy, I want chocolate」
などと言おうものなら、すぐさま母は
「I want, never get!」
と言って怒っていました。
「I want」ではなく 「Can I have」と言わなくてはいけないのです。
ですので、この場合は Can I have chocolate? と言いなおさせられていました。
What’s the magic word?
そして、Can I have chocolate? と言いなおした妹に必ずその後、母に聞かれるのがこの言葉です。
Can I have chocolate だけでは十分ではないのです。 母に「What’s the magic word?」(魔法の言葉は?)と聞かれたら、「Please」と言うと、チョコレートがもらえます。
そう、please は魔法の言葉なのです。
命令したり、指示したりする場合でないかぎり、もしくは王室メンバーなどの特権階級でもない限り、必ず「please」は言わなくてはいけません。
人格を疑われます。
とてもイギリスらしいですよね。
この2つはとても重要です。
Please は「どうぞ」ではない
カウンター式のレストランなどで、何かを注文するときなど、フランス人は実際にフランスで何かを注文する際に良く使う、フランス語の「Donne moi~」という言い回しを直訳して、「Give me ~」と言ってしまいます。
例えば、「Give me fish and Chips」とか。
そう言われると、イギリス人はかなりイラっとします。 フランスの英会話本に何かを注文したりするフレーズとして「Give me~」と記載されていたりもするので、フランス人には全く悪気もないのだと思います。
そこで、最後にMagic wordである「Please」がつけばいいのですが、pleaseも無ければ最悪です。 「は~? なんなん、あんた?」って思われてしまいます。 (←観光客慣れしている人達は別として)
なので、とにかく意識して「Please」を使いましょう。
ですが、Pleaseは日本語でたまに「どうぞ」と訳されていますが、すこし違います。 どちらかというと、「お願いします」と思った方がいいです。
でも使い方によっては、嫌味的に結構きつい感じな言い回しにもできますが、ここでは省略します。
「どうぞ」という時は、道を譲るなら「After you」とか、物を差し出すときなら「For you」とか「Here you are」とかです。
それから、pleaseと言って、お願いを聞いてもらったら、「Thank you」も忘れずに!
これは妹とバスごっこをしていた時に実感しました。
「じゃあタウンセンターで降りよう」
「OK,ベル押して~」
そして二人で降りる動作をしていたら、妹が「Say thank you to the driver」(運転手さんにお礼を言うのよ)って言っていました。
母が何度も妹にそう言ってしつけていたのでしょう。
イギリスでは「Please」と「Thank you」がとても重要です。 これはセットだと覚えましょう!
次回はWho is she cat’s motherについて説明します。
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