夏休みに、中学生の息子が一人でイギリスのじいじ、ばあば、おばに会いに行くことになりました。
今まで何度か行っているところだし、国際線も初めてではないのですが、子供一人で国際線に乗せるにはどうしたらいいか、今後詳細を説明していこうを思います。
先ずは、その前に微妙なお年頃の中2男子を国際線フライトに一人で乗せた親の視点を書きたいと思います。
予約およびカウンターでの手続き
普段、ANAばかり利用している私ですが、イギリスの実家から一番近い空港である、ニューカッスル空港へは、ANAは直行便が無く、ロンドンまでしか一人旅のサポートをしてもらえません。 なので、ニューカッスルからの定期便が一日数本あるアムステルダムを経由する、KLMオランダ航空を利用することにしました。 もちろん事前に「大人が同伴しない未成年者向けサービス(Unaccompanied Minor)」に申し込んであります。
https://www.klm.com/travel/jp_ja/prepare_for_travel/travel_planning/children/umnr_yp_framed.htm
カウンターで手続きをし、荷物を預けると、必要な書類やパスポートを首から下げるケースを渡されました。 (入場パスを首から下げるようなやつのパスポートサイズ)
そして、9時15分にカウンターに来てくださいと言われました。 中2男子の息子は、これを首から下げるのを嫌がって、手に持って振り回しています。
「それじゃ意味ないでしょ! 絶対に無くさないためと、スタッフがあなたを見つけやすいためのものなんだから、目立つように首から下げなさい!」と説教すると、しぶしぶ、首からかける息子。 あ~、今日も穴の開いた左右柄の違う(同じ柄を見つけられない)靴下を履いているくせに、なにをカッコつけているんだ! 中2男子はめんどうくさい!
そして、待ち合わせの時間にスタッフの方が来てくれ、息子を引き渡します。 すぐに、息子とスタッフは手荷物検査へ入っていきました。 ここで、私はお別れです。
その後、飛行機が実際に出発するまでは空港にいなくてはいけないので、お店をみてから展望デッキへ行きました。
思い出される「おでん、ぐつぐつ体操」
すると、すでに機内にいる息子からちょっとパニックになってる「どうしよう、英語全く分からないよ~。」 とラインが届きます。
この時点で私の脳裏に浮かんだのは“2歳の保育園のお遊戯会”で、ステージに上がったとたんに、わんわん泣いてしまって、「おでん、ぐつぐつ体操」ができなかった息子の姿です。
「息子が泣いてる、どうしよう」と思うのですが、まさかステージに上がって抱っこしてあげるわけにはいかないので、こちらはどうしょうもできません。 先生が対応してくれているので、見守るしかない自分・・・その時と全く同じ気持ちです。 あの泣いている息子の姿がくっきり目に浮かびます!
そう、あの時と同じで、機内に入っている息子に私は何もできないのです。 仕方がないので、「周りの日本人に助けてもらいなさい」と返信しました。
すると息子が「周りに日本人がいない! ってか、オレ、3人席で一人。」とラインが来ました。 え、それはラッキーな・・・と思いながら、どうしょうもないので、「笑顔と気合で乗り切れ!」とだけ、返信しました。
そうです。 何度も言いますが、私は「おでん、ぐつぐつ体操」ができずにステージで泣く息子に何もしてあげられなかった、あの時の状況と同じです。 見守るしかできません。
その後、デッキから息子の乗った飛行機が飛び立つのを見送り、涙が出ました。
その時から帰宅しても、「今息子はどのあたりだ? 何時に着くんだ? 飛行機は揺れていないか? 息子は怖い思いをしていないか? ちゃんと飲み物を飲んでいるのか? 脱水症状とかなっていない? 機内食は食べているのか?」などなど・・。 もう、不安で、不安で、落ち着かない一日を過ごしました。
以外にも息子は・・・
夕方4時ごろ、イギリスの両親から
「準備万端! みんな、(息子に会えるのを)楽しみにしているよ! 空港に早めに行くからね。 (息子を)引き渡してもらえたらすぐメッセージするね。」
と連絡があったので、一応息子にラインでその旨を伝えました。
今は見られないけど、乗り換えのアムステルダムに着いたら見られるはずです。 少しは安心してくれるといいのですが・・・。
夜10時半ごろ、息子から待望のラインが来ました。 その第一声は、
「飛行機、めっちゃ楽しかった~!」
だそうです。
え? 「おでん、ぐつぐつ体操」ができなくて泣いている息子はどこに行ったの?
私は一日ずっと不安で不安で胃が痛くなるほど心配していたのに・・・。 と一瞬思いました。
複雑ですが、でも、まあ嬉しい知らせです。
なんでも、息子曰く
「今いるアムステルダム空港の待っている場所(キッズ一人旅専用の待機場所があるらしい)もキレイで、ネット繋がるし、電源もあるし、おやつも出てくるし、最高」
で、
「飛行機も、一般の乗客が登場する前に、一番最初に機内に案内されて、CAさんがみんなすっごく親切にしてくれた。」
そうで、しかも
「オレ、手荷物検査とか出国とか特別なとこ(乗務員専用のところ)通ったよ~。 特別扱い!」
と大喜びしています。
さらには、
「機内食も美味しくて、たくさん食べた」(前回のANAの時は口に合わなかった)、
しかも
「フライトの最後の30分ぐらいは、ビジネスクラスに案内されて、そっちに座らせてもらえた。 凄くない、オレ!」
だそうです!
多分、ビジネスクラスに移動させてもらえたのは、”降りるときに、他の乗客に紛れて迷子になったら大変だから、監視できるところに移動させた”
のだと思うのですが、
本人は「自分がいい子にしていたから」だと思い込んでいます。 (中2男子、単純すぎる!)
そして、味をしめた息子は「オレ、次も(クリスマスには私と二人でイギリス行くのですが)一人旅サービスで行きたいな~。 ママは一人でANAで行けばいいじゃん。」と言いだしています。
そして、クリスマスはこの子供一人旅サービスは無理だと知ると、まだイギリスに着いてもいないのに、「じゃあ、来年の夏ね~」と、来年は高校受験にも関わらず、一人でイギリスに行く気満々です。
アムステルダムでは待ち時間が長かったのですが、翌朝、息子のイギリス到着を知らせるショートメールが来ました。
でも、まだ心配ごとはあります。 「イギリスの入国管理を無事通過できるか」は意外と深刻な問題です。 入国拒否だってあり得ます。
あと、預けた荷物が届いているかも不安でした。
ですが、到着から20分後ぐらいに、イギリスの母から「息子が無事に引き渡された」とのメールが届きました。 そして、その後息子から電話が来て、とりあえずほっとしました。
先ずは第一関門突破! 3週間、イングリッシュオンリーで頑張れ、息子! と、心の中でエールを送りながらも、息子がいないと本当に寂しいものです。
― いや、逆に3週間の独身気分を(独身だけど)満喫して遊びまくろうと思います。
- 投稿タグ
- 社長、起業、子育て、お金、海外, 子供一人旅