初めて関空を利用

 

何年か前、急なドイツに出張で、ヨーロッパがハイシーズンなため、どうしてもフライトの予約が取れなくて、関空発の便を利用したことがあります。

その時のカルチャーショックをお伝えします。

 

上述の事情から、どうしても予約がとれず、関空発フランクフルト行の便を予約しました。

当時は羽田が国際化されていなかったので、羽田から関空へ飛んで、そこから国際線に乗り換えです。 関空を利用したのは初めてでした。

 

利用した感想は、単純に、電車を乗り継いで成田空港に行くよりは、はるかにラクでした。 そして、とても楽しかったのです。 というのも、関空からのフライトは、ちょっとしたカルチャーショックだったからです。

 

ゲート前のロビーがうるさい

 

セキュリティチェックや出国審査を抜けて、出発ゲートの前のロビーに着くと、なんかざわざわしています。

成田とか羽田って、夏休みや春休みの家族旅行シーズン以外は、シーンとしていますよね。  それが、春の平日なのにがやがやしているんです。

 

雰囲気ちがうな・・・と、思いながらもゲート前のロビーに座りました。 ちょっとぼーっとしてくつろいでいました。

すると、歩いてきたおばちゃんが、「ねえ、ねえ、ドイツ行くやつ? ここでええの?」と聞いてきます。

 

私が「あ、はい。 そうだと思います。 私もフランクフルト行に乗るので・・・。」というと、おばちゃんが

「え~と、私はどこだったかな~。 (券を出す) 

あ~、私もフランクフルトや~。 ソーセージやな~。」 

「お姉ちゃん、一人で旅行するん?」 と、機関銃のように話しかけてくる。

 

でも、不思議と嫌な気持ちはせず、とてもフレンドリーだな~と思いました。

その、フレンドリーな会話があちこちでされているようで、だから成田や羽田と違って、がやがやしているんだと思いました。

それに、おばちゃんたちが、入れ替わり立ち代わり、ゲートのカウンターのお姉さんに何か質問しに行ったり、そこでまた冗談言ったりしていました。

あまり、東京では見られない光景です。

 

機内でもがやがや、そして「あめちゃん」

 

さて、ゲートが開いて機内に乗り込みます。 自分の席を探して座ろうとするときも、また機内はあちこちで会話がされています。

「え~と、34番、34番」とか、独り言を言っていたり、隣の人に話しかけたり・・・。

「普通無言だよな・・・。」 と思いながらも、なんかフレンドリーでいいな~と思いました。

 

そして、隣の席のおばちゃんに、話しかけられて

「どこ行くん? え~、出張~? そりゃ大変や~。 

(まわりのおばちゃんたちに) 

ねえ、このお姉さん、一人でドイツに出張行くんやて~。 

すごいわ~。」

という感じで、どんどん会話の輪が広がっていました。

 

そして、離陸。

おばちゃん、ごそごそバッグから袋を取り出して、

「はい、あめちゃん! これで耳痛くならんやろ~。」と、

私にあめちゃんをくれました。

 

出た~! 噂に聞く、あめちゃん袋からあめを取り出してくれるっていう、あれ! 

本当にあめちゃん袋持っているんだ!

と、感動しました。

いや~、本当にフレンドリ~。

私は、これだけ海外に行っているわりに、飛行機が怖いので、特に離陸はいつも超緊張するのだけど、この時は楽しく過ごせました。

 

食事カートの進むスピードが遅い~!

 

そして、食事の時。 なかなか食事のカートが来ない。 いつもの感じと違うな~と思っていたら、原因が分かりました。

 

東京発の場合、だいたいこんな感じだと思います。

 

「お肉とお魚、どちらになさいますか?」 「お肉で」 「かしこまりました。」

「お飲みものは何になさいますか?」 「お水で」 「かしこまりました。」

 

こんな程度の会話で、さくさくカートが進みますよね。

 

 

大阪発のこの便はこんな感じでした。

 

「お肉とお魚、どちらになさいますか?」

「え~、どうやろ~。 どっちが美味いん? お魚はムニエル~? (CAに)お姉さんどっちが好き?」とか、

いちいちコメントが長くて、会話が始まるので、カートがなかなか進まないのです。

 

憎めない大阪のおばちゃん達

 

いや~、大阪発、面白いです。 私は大阪発のフレンドリーなこの雰囲気は好きだな~と思いました。 (怖さ半減だし!)

 

さて、私の隣の席のおばちゃんですが、たくさん話してきて、楽しかったのですが、食事が終わると、私に、「ごめんね~。 もう、眠いから寝るわ~。 話聞いてあげられなくて本当にごめんね~。」 と言って、眠ってしまいました。

 

って、「私が話したいんじゃなくて、おばちゃんが止まらずに話しかけてきたんじゃん!」と思いながら、

とってもフレンドリーでなんか憎めない。 大阪のおばちゃんたちのおかげで、楽しいカルチャーショックなフライトなのでした。

 

あ、それから、最後のカルチャーショック。

着陸したとき、周りのおばちゃんたちが

「わ~、ドイツやわ~」って、

拍手していました。