フランスのワールドカップ優勝

 

フランスが20年ぶりにワールドカップで優勝しました~。

パリのシャンゼリゼ通りでの、優勝パレードは凄い人出でしたね!

パリだけではなく、国中が盛り上がっていることだと思います。

 

実は、私は前回フランスが優勝した時に、フランスに住んでいました。

その時にも自国開催ということもあり、予選リーグから、かなり盛り上がってしました。

そんなフランスでの思い出を書きたいと思います。

 

もう仕事どころじゃない!

 

先ず、当時私が働いていたオフィスは日本企業のフランス現地法人でしたので、日本人は3割、フランス人が7割といった割合でした。

そのオフィスでは、フレックスタイム的に退社時間は調整してよかったのですが、コアタイムが午後4時、特別な事情で許可をもらえば3時でした。

しかし、フランスが勝ち進むにつれて、フランス人スタッフが、全く仕事に集中しなくなっていきました。

当時はネットのライブ配信を見るなどできなかったので、フランスの試合の時に、なんかオフィスに人が少ないな~と思っていたら、フランス人がテレビのあった会議室で、仕事をサボって、みんなで試合を見ていました。

 

そして、準決勝の試合の日など、ランチから戻るとフランス人が全員いなくなっていました。

規定を無視して、みんな家に帰ってしまったのです。

残された日本人スタッフ達の戸惑った顔をいまだに思い出します。

 

決勝の日はカオス! 恐怖の一夜

 

決勝の日。 その日は土曜日(もしくは日曜日だったかも?)でしたが、もう朝からそこらじゅうで人がウロウロしていました。

トリコロールカラーのアフロのカツラをかぶっている人、顔にペイントしている人などがたくさんいました。

そして、フランスが勝った瞬間、近所中から「わ~っ」と歓声が聞こえてきました。

その後のお祭り騒ぎは凄かったです。

もう、あちこちで「暴走族?」と思ってしまうような、車の爆音。

車から半分体を乗り出して、フランス国旗を振って叫んでいる人を乗せて、爆音をたてて暴走している車があちこちで見られます。

「On a gagné, on a gagné (俺たち勝ったぜ~!)」と歌うように叫びまくる声。

太鼓をたたいている音、笛の音。 パトカーのサイレン。 どこかで勃発しているケンカの怒鳴り声。 これらが一晩中聞こえて、眠れませんでした。

そして、もちろんこういう時に便乗して暴動を起こす人達がいました。 今回もあっちこっちであったみたいです。 (何かイベントがあると、こういうことをする人達ってもうお決まりの人達です。) 店のショーウィンドウが壊されたり、ドアを破壊して中から商品を持ち去ったり・・・。

 

なので、フランスが勝っても負けても、絶対に大騒ぎになって、危なくて外に出られないと覚悟していたので、食糧などは事前に買っておいて、怖いのでガソリンも満タンにしておいて、車は破壊されるかも知れないからマンションの敷地内部の建物から見えるところに移動して、ドアにチェーンを掛けて警戒して一夜を過ごしました。

本当に怖かったです。

 

そして、カオスな週末が終わり、月曜日に仕事に行くと、朝の会議でみんなが発言前に「先ず始めに・・・。 イエーイ俺たち勝ったぜ~! イエーイ。」 とかコメントしてから発言していて、盛り上がっていました。

 

 

リアル北斗の拳!

 

少し話が逸れますが、フランスの暴動に対処する警察官って、まるで暴走族みたいなんですよ。

 

イギリスにいた時に、知人のフランス人がブルースリーの映画を見て、「これフランスの警察が使ってるやつだよ~。」と言いました。

私が、「は~? 何言ってんの? 警察官がヌンチャクなんて使うわけないじゃん!」って言ったら、

 

「フランスの警察のバイク部隊は、二人乗りして、

後ろの警察官が、犯人に対してヌンチャクを振り回す!」

 

と言うではありませか!

 

そんな、「リアル北斗の拳みたいなことがあるのか?」と、私はずっと半信半疑だったのですが、実際にテレビのニュースで、デモに対処する警察官のバイク部隊が、二人乗りして、後ろに乗っている人がヌンチャクを大衆に向かって振り回しているのを見ました。

驚愕しました。 (←今でもやっているのでしょうか?)

 

それに比べると、イギリスの場合はデモに対処するのは騎馬隊が多いので、ずいぶん優雅な感じがします。

 

そんなことをワールドカップは思い出させてくれました。