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日本の文具は高品質で良い物が多い
日本の文具はすごく質が良くて、しかも種類も豊富です。
私が今までお迎えした、ヨーロッパからのお客様は皆、日本に来ると文房具屋さんに行きたがってしました。
ヨーロッパには、超有名な文具メーカー ドイツの「ステッドラー」 やスイスの「カランダッシュ」「クロス」などもあるのですが、アイデア商品や可愛さなどでは日本の圧勝です。
それから、紙の質は日本が圧倒的に勝っていると思います。
なので、海外の人たちに文具をお土産にプレゼントしたいなら、サンリオのかわいい系にするか、和風柄にするか、アイデア文具にすると喜ばれます。
しかし、その中で、一番無難だと思われる、鉛筆やペン(ボールペン)を送る時には注意が必要です。
理由は、日本とは用途や習慣が違うので、好まれる種類が違うからです。
その違いについて、書いてみます。
ボールペンの色 ヨーロッパ・アメリカでは青が主流
伝統的に、日本は墨と筆を使っており、その流れから黒が正式だという認識が強いです。
ですから、役所に青いペンが用意されていることはありませんし、正式な書類を「青で書いていいの?」と思ってしまいます。
履歴書を青いペンで記入したら、即、不採用でしょう。
それに比べると、ヨーロッパの場合(アメリカもそうだと聞きますが、見ていないので分かりません)、ほとんどが青いペンです。 というか、黒いペンってあまり出回っていません。
履歴書にいたっては、ペンの色以前に、手書きな時点で即不採用です。
(最近では履歴書自体が無くて、ウェブで直接入力するのがほとんどらしいです)
なぜ青が主流なのかというと、諸説あり、昔のインクが鉄分を含んで青みがかった色(今でいうブルーブラック)だったから、その流れという説が一つです。
もう一つは、黒が超正式な色で(総理大臣がサインするような)、一般的には青という説です。
でも、一番私がしっくりきたのが、(タイプライターが日本よりもずっと前から発達していた国なので)「手書き」とすぐにわかるように、あえて青を使うという説です。 諸説はどうであれ、この理由で書類のサインには必ず青を使うという人も多いです。
ボールペンの芯の太さ
日本だと、ボールペンの芯の太さは0.5㎜が主流だと思います。
それは、日本語には、細かい字が多いからではないかと思います。
漢字などは特に、細かく小さな点や線が多くて、画数もやたらと多いです。
実際に、鉛筆が尖っていないと、日本語ってすごく書きにくいですよね。
それに比べて、ヨーロッパのボールペンの主流は、1㎜か0.9㎜です。
アルファベットは、そこまで細かくないですし、母国語の人たちの筆跡はぐちゃぐちゃです。 日本人の書いたアルファベットはきちっとしているので、なんとなく分かります。
漢字・ひらがなにある、カクっとしていたり、とめ、はねなどは無く、また漢字のような”細かくちまちました字”はないので、曲線をスラーと書くイメージです。
なので、0.5㎜みたいな細かいペンでは、アルファベットを書いていると、滑りが悪くて、とても疲れます。
実際に、私も英文を書くときは、太い芯のボールペンを使います。
せっかく日本製の素敵なボールペンをプレゼントしても、結局使っていただけないという残念なことになりかねません。 (そもそも書くことにあまりこだわっていない人もいるので、なんでもいいという人もいますが・・・。)
逆に、ヨーロッパで買ったり、もらったりしたボールペンは、太すぎて漢字を書くときに、線が重なったりしてしまってとても不便です。 また、日本語は一字一字離して書くためか、いつも書き出しの時にボテっと多くインクが出てしまうので、書類が汚れてしまったりするので、とても使う気になりません。
そんな場合の対処方法
対処方法として、芯だけ交換してもらうことをお勧めします。
海外へのお土産(ヨーロッパ・アメリカ)なら、青で太目の芯に変更してもらうのです。
もしくは、予備として、青で太目の芯をつけてプレゼントされてはいかがでしょうか。
それから、思い切って、筆ペンなんかも喜ばれますよ~!(特に、イラストやカリグラフィーとか好きな方に好評です)
そしてもし、海外のお土産などで結構いいブランドのボールペンをもらったけど、太いし青いし使いにくいと思ったら、芯だけ販売しているので、文具屋さんに聞いてみるといいですよ。 私もスイスのクロスの結構高いボールペンをもらって、やっぱり日本語には使いにくくて、文具屋で芯だけ買って交換しました。
学校の授業で鉛筆は使わない!
小学生の必須アイテム、鉛筆。
私も、日本でキャラクター柄の鉛筆を買って、お土産でイギリスの小さい子にあげたことがあります。 すごく喜ばれました~!
でも、一つ知っておいてほしいことがあります。
ヨーロッパでは、鉛筆は絵を描く時にしか使いません。
だから、使用頻度があまり高くありません。
(何度も申し訳ないのですが、アメリカも同じだと聞いたのですが、実際に見てないので分かりません!)
実際に、イギリスの私の妹(ホストファミリーの実子)は、鉛筆で宿題のスペリングをやっていたら、おじいちゃまにやさしく、
「Pen for writing, pencil for drawing」
(字を書くときに使うのはペンで、絵を画くときに使うのが鉛筆)
と言われて、鉛筆ではなく、ペンを使うよう注意されていました。
学校でも、テストはペンを使用せねばならず、鉛筆で回答したら無効でした。
(間違えたら、2重線で消すか、必死にホワイトで直すかで対応します。)
そして、イギリスでもっともポピュラーだったのが、このBicのペンです。
いつもこれを使っていました。
フランスの学校では万年筆が主流だった
ちなみに、フランスの学校では、ボールペンではなく、みんな万年筆を使っていました。
もちろん小学生や学生は、高い万年筆は使えないので、1本100円から300円ぐらいの安いものが、たくさん売られていました。 そして、カートリッジ式のインクも、もちろん、青が主流なのですが、ピンクや水色、紫など、いろんな色が売られていて、とても楽しかったです。 友達はみんな、5~6本の万年筆を持っていて、それにそれぞれ違う色のインクを入れていました。
これも間違えると、消せないので、2重線で消すか、ホワイトを使っていました。 青いインクだけ消せる、消しペンがあったのですが、にじませて消すみたいなもので、キレイには消せず、ノートがボロボロになるので、苦労しました。
そんなフランスでは、今、こすると消える、日本のフリクションペンが大人気だそうです。
それを考えると、ボールペンではなく万年筆が主流だったのは、インクの質で万年筆が選ばれていたのだと思います。 だから、万年筆のインクに近い(練ったインクじゃない)フリクションペンは受け入れられて、流行っているのだと思いました。
ちなみに、ノートは、イギリスは太い罫線が主流で、フランスでは5㎜方眼(マス目)が主流でした。
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