ダイアナ元妃が事故死されてから20年とか、ヘンリー王子が婚約するのか?とかの話題で、ここのところまたイギリスの王室関連のニュースが多いですよね。
なので、ちょっとイギリスの王室にまつわる話を書きたいと思います。
エリザベス女王が来る!
私が大学在学中に、エリザベス女王陛下が大学訪問に来られたことがあります。
もう大学中が浮き足立っていましたし、準備も大変だったと聞きました。
私は大学のキャンティーンでバイトしていたので、そこのオーナー(よく現場に来ていて、とても気さくな方だったので、仲良くさせていただいていました)が、女王陛下のランチと休憩のお茶を出すのに、事前にメニューをチェックされたり、どの席に座るかの打ち合わせをした話をしてくださいました。
本当に大変みたいでした。 窓際に座らない(安全上)とか、何を召し上がるとか細かくリクエストが来ていたそうです。
女王様のトイレ
それから、女王陛下が使用する専用のトイレを3か所、準備しなくてはいけないそうです。
そして、事前にがっつり、セキュリティと清掃のチェックをされて、OKをもらわないといけないそうです。
チェック後は、訪問が終わるまで誰もそのトイレを使えず、そしてもちろん、訪問直前と、実際に使用する直前にも再度チェックが入るそうです。
そして、3か所のうち、どのトイレを実際に女王陛下が使うかは、絶対に秘密なんだそうです。
警備は大変
日本の皇族方の訪問と同じで、(実際に、実家の近所に天皇皇后両陛下が訪問される時、毎回そうなのですが)訪問の1,2週間前ぐらいから、やたらと近所に警察官が増えて、車の検問とかやりだしたりしていました。 そして、日程が近くなると警察官が大学内をうろうろしていました。 (←私服警察も含めて)
当日は、キャンパス内のあちこちに規制線が張られて、遠回りさせられたり、建物が封鎖されたりしていました。
そして、「用もないのにふらふら出歩くな! ぜったいに昼からビールを飲むな!」と教授からお達しがありました。
そんなことを全く気にも留めていなかった同級生のイケメン、ナイル君は、「バイトに送れる~!」と全速力で構内を走っていたら、警備に逮捕されてしまいました。
しかも、彼はアイルランド人なので、当時はまだIRAの脅威もあったので、本気で疑われたそうで、解放してもらうまで本当に大変だったそうです。 (その後、みんなでネタにして大笑いして、お疲れ様会して、ナイル君を励ましました。)
プロトコール
ロイヤルな方への挨拶
残念ながら、私は、女王陛下の訪問と同時刻に到着の便で、姉が日本からやってきたので、ヒースロー空港に迎えに行かねばならず、お会いできませんでした。
姉を本当に恨みました~! 女王陛下にお会いしたかったのに~!!! 花束渡したかったのに~!! カーテシーの練習までしたのに~!!
ちなみに、カーテシーとはロイヤルファミリー上位者に対して女性が行う挨拶です。
片方の足を後ろに少し引いて、膝を曲げ、上半身はまっすぐ保ちます。 (ここで前かがみになると、とても無様です)
皆さまも、いつ、どこで、ロイヤルな方にお会いするチャンスがあるか分からないので、練習してみてはいかがでしょうか?
握手のマナー
それから、握手は自分から上位の方に手を差し出してはいけません。
ロイヤルで誰が上位かは、細かく決まっています。
世界で一番上位なのは、天皇陛下です。
次がローマ方法、その次がエリザベス女王です。
なので、そんな状況になったら、女王陛下から手を差し伸べられるまで待ちましょう!
そして、握手する時も、エリザベス女王陛下に対しては、手を握らないように、事前に言われるそうです。
(公式に招かれた場合は、王室の担当者から、いろいろ事前に注意があり、そこでそのように言われるそうです。)
なので、ギューッと手を握りたい気持ちを抑えて、女王陛下に手を任せるだけにしましょう~!
正式な場では、上位の方に握手の手を差し出すのは厳禁ですが、
一般的には、男性から女性に握手の手を差し出すのはマナー違反です。
なので、女性の皆様、自分から握手の手を差し出してあげてください。
エリザベス女王のバッグ
さて、ロイヤルファミリーのトリビアですが、女王陛下のハンドバッグの中身はトップシークレットです。
(最近、暴露した輩がいるらしいですが)
トップシークレットだというのは、イギリス人みんなが知っていて、「女王のバッグの中身=トップシークレット」という慣用句やジョークによく使われます。
残念ながら、大学では女王陛下にお目にかかれなかった私ですが、後日、姉だったか、両親だったかを連れて、バッキンガム宮殿を見に行った時に、ちょうど女王陛下が車で出てこられるところに出くわしました。
急に警官が門のところを規制し始めて、少ししたら、パトカーと白バイに先導されて、車で女王陛下が通り過ぎました。 運良く規制線の一番前にいたので、バッチリお姿を見ることができました。
その後、すぐに、白バイがサイレンを鳴らしながら猛スピードで戻ってきて、門の中に入っていきました。
「何? 何事?」とびっくりしていると、バッキンガム宮殿の門を開け閉めしている警備の方が「陛下が、また何か忘れ物をしたんだよ」と、こそっと教えてくれました。 案の定、その白バイはすぐに門から出て、また猛スピードで、女王陛下の車を追って行きました。
ちなみに、バッキンガム宮殿に女王陛下がいらっしゃる日は、旗が立っています。
旗が降ろされている日は、別のところにいらっしゃいます。
女王陛下から誕生日カードをもらえる
女王陛下にお目にかかって握手できる可能性は、普通の暮らしをしているとあまり高くありません。
そんな一般人で、なんとかロイヤルな体験をしたいイギリス人の最後の希望は、100歳まで生きることです!
イギリス人は100歳のお祝いに、全員、エリザベス女王から誕生日カードが届きます。
これを生きる希望にしているご老人も多くいらっしゃいます。
90歳を過ぎたあたりから、「エリザベス女王から、誕生日カードをもらうまで頑張る!」とか「あと何日で、エリザベス女王からカードをもらえるのよ♪」と、100歳の誕生日を指折り数えています。
そして、無事、女王陛下から誕生日カードをもらったら、一家の名誉なので、「私のおばあ様(おじい様)は100歳まで生きて、女王陛下からカードをもらったのよ~!」と、そりゃもう自慢です。 家宝です。
でも、残念なことに、98歳とか99歳でお亡くなりになると、「あと少しで、女王陛下からカードがもらえたのに・・・(泣)」と、必ずと言っていいほどコメントされます。
以上、イギリスのロイヤルなあれこれでした。
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