驚愕の不味さ! イギリスのマーマイト

 

イギリスは食事が不味いと定評があるが、慣れるとイギリス料理もおいしいし、最近はいろんな食材も入ってきて普通に美味しいです。

でも、その中で私が「ゲ~」と思った代表格が、かの悪名高き「Marmite」マーマイトです。

 

イギリスに留学している時に、今では本当の家族同然となったホストファミリーの妹ルー(当時4歳)が、トーストやベイクトポテトに塗って食べていました。

私もちょっとトライして、「げっ、何これ?!」と衝撃的に不味くてびっくりしました。

でも妹はよく「マーマイト塗る~」と言って食べていました。

 

ちなみに、マーマイトは

 

マーマイト(Marmite)はビールの醸造過程で増殖して最後に沈殿堆積した酵母、いわばビールの酒粕を主原料とし、主にイギリス及びニュージーランドで生産されているビタミンBを多く含む食品。語源はフランス語で「調理用のふた付き鍋」を意味する「marmite」(マルミット)。本家イギリスのものは濃い茶色をしており、粘り気のある半液状で塩味が強く、独特の臭気を持つ。主にトーストに塗って食されるほか、クラッカーに塗る、スープに溶かすなどの利用法もある。イギリス全土に加えニュージーランド、オーストラリア、アイルランドなどの旧英国領では大衆食として広く愛されているほか、最近ではそれ以外の地域でベジタリアン向けの食品として需要が増えつつある。

 

他に類を見ない味と香りのため外国人には理解できない味とされることが多く、日本や米国などでは悪評が高く普及してはいない。日本ではビール醸造の副産物であるビール酵母を動物飼料や栄養補助剤などとして利用することも行われているが、人間用の栄養強化食品として摂取する上では、強力わかもとやエビオス錠のような錠剤がむしろ普及している。ただ日本でも通信販売などでは容易に購入できるほか、スイスではセノヴィという良く似た食品が製造および販売されている。

 

 

まあ、日本でいう「万田酵素」みたいなものですね。 美味しくはありません。

下の写真がマーマイト。 見て分かるように、外見もまさに万田酵素みたいです。

 

 

嫌いなお赤飯のループから抜け出せない

 

話は変わって、私はお赤飯が好きではありません。 どちらかというと、キライです。

なのに、私の大好きな母方の祖母は、

「ちーちゃん(←私)は、お赤飯が好きだから~」

と言って、

毎冬、住んでいる北海道から、わが家に数か月間、越冬しに来る際に、張り切って北海道からお赤飯用の豆を持ってきて、お赤飯を炊いていました。

 

家に帰ると、うれしそうに祖母が「大好きなお赤飯炊いたよ~」と言うのですが、そのたびに私は「私はお赤飯キライ!」と説明しなくてはいけませんでした。

その時に、祖母が残念そうな顔をするのがつらかったです。

でも翌年の冬、祖母はそんなやりとりを忘れて、私のために赤飯用の豆を北海道から持って出てくるのです。 それが、毎年繰り返されていました。

実は、お赤飯が好きなのは私ではなく「姉」だったのですが、でも姉も祖母が「ちーちゃんがお赤飯好きだから~」とうれしそうに言っているのをみて、何も言えなかったらしいです。

 

息子のお土産は特大マーマイト

 

さて、話をマーマイトに戻します。

妹のルーがマーマイト好きだったはずなのですが、なぜか今、うちのイギリスの家族の中で記憶が塗り替わっていて、「私がマーマイト好き」ということになってしまっています。

 

毎回、イギリスに行くたびに

「いや、私はマーマイトはキライだ。 それは妹のルーが好きだったはずだ」

と説明しているのですが、

妹は物心ついたらやっぱり不味いことが分かったのか、今はマーマイトはキライです。

そして、「小さい時に食べてたよ」って言っても、「嘘だ、あんな不味いモノ絶対食べてない~!」と言い張ります。

そのやり取りの後、一家で

「まあ、真相は分からないけど、みんなマーマイトキライよね~」

と、一段落するのですが、次回イギリスに行くと、必ず母が「Chieはマーマイト好きなはずよね~」と言いだすのです。

祖母のお赤飯の思い込みと全く同じパターンです。

 

そして、今回その思い込みをさらに深く思い込ませることが起こりました。

なんと、息子が、私がマーマイトが嫌いなことを皮肉って、ジョークのつもりで特大マーマイトをスーパーで「ママへのお土産」と言って買ってきたのです。

 

左:息子が買ってきた特大マーマイト 500g 右:以前友達からジョークでもらったマーマイト70g

 

 

それを見たイギリスの家族は、「ああ、Chieはこんなにマーマイトが好きなんだ」的なことを言っていたらしいです。(息子が理解した英語なので不確かですが・・・)

 

ああ、もうこれでイギリスの家族の「私がマーマイト好き」という間違った思い込みがさらに深くなった・・・。 と、お赤飯のように抜け出せないループに入ってしまったことを嘆いています。