続・日本の野生動物の話
先日の投稿で、アフリカ某国の大臣、官僚、駐日大使や大使館の方々と楽しく成田空港で食事し、動物の話をしたことを書きました。
アフリカにはいないので、日本に熊が自生していると聞いて、テディベアのイメージから「かわいいから見たい」と大興奮していた後、
官僚の一人がさらに質問してきます。
「他には? (日本には)どんな野生動物がいるの?」
私: 「イノシシとか。
神戸の住宅街にも出没してるみたいですけど・・・
イノシシも昔は山にいて、あまり出くわすことがなかったのに、今ではあっちこっちで出没しているみたいですよ~。
みんな畑を荒らされたり、突進されて怪我したりして困っているみたいです。」
大臣一行:
「・・・???」「イノシシ~???」 「なんで???」
大臣一行の疑問
先ほどの、熊の時の目をキラキラさせて喜んでいた反応と打って変わって、
今度はみんなが眉間にしわを寄せて、首を傾げています。
「日本人って、ちょっとおかしくない?」
「俺たちには理解できないな・・・」
と、言いながら、異質なものを見るような困惑した顔です。
官僚の一人が意を決したように聞いてきました。
「日本人って、イノシシを食べないの?」
私: 「全く食べないことはないし、昔はよく食べていたみたいだけど。 今は、スーパーであまり売ってないから、イノシシ肉って手に入らないし・・・。 ポピュラーじゃないです。」
官僚: 「どうして食べないの?
その辺りにいるんなら、捕って食べればいいのでは?」
私: 「いや、今、猟友会とかもメンバーが減って、流通させられるほどは捕れないんじゃないかなぁ・・・」
官僚: 「そうじゃなくて、スーパーに行かなくても、
自分たちで捕って食べれば?
私たちの国でもイノシシは食べるけど、
出くわしたらラッキーと思って、
みんなでその場で捕って食べちゃうよ。
だから、住宅街にイノシシなんていないよ~。」
私: 「え~???」
パプアニューギニアにはネズミより大きな動物はいない
そういえば、その手の話は聞いたことがありました。
以前、JICA関連の通訳の仕事をした時でした。 インドネシアのニューギニアからの学生の話をしていた時に、隣のパプアニューギニアの話題になりました。
すると、JICAのOBのMさんが、「パプアニューギニアは今、治安が凄く悪くて、JICAも隊員を送っていない」と教えてくれました。
そこに、もう一人JICAのOBでパプアニューギニアに行っていたAさんが、「もっと昔に自分が行っていた頃は、のどかな国だった」と教えてくれました。
Mさんが、「最近は、車の移動ですら危なくて、
信号で止まった時に大きな蛇とかを投げ込まれて、(←車にエアコンがないので窓が開いているらしい)
驚いてドアを開けたとたんに襲撃されるらしいですよ~。」 と生々しい話をしてくれました。
(赤信号で絶対に止まっていけないのは、治安の悪い国では常ですよね・・・)
するとAさんが、「おかしいな・・・。 あの国に、そんな大きな蛇なんていないはずだけど・・・」 と首を傾げる。
私が
「でもパプアニューギニアって、気候的には蛇とかうじゃうじゃいるイメージがありますよね~。 島だから、Aさんがいらっしゃった頃には蛇はいなかったけど、最近島外から持ち込まれて繁殖したとか?」
と、可能性を言ってみると、Aさんはこう言いました。
「いや、そういう話じゃなくて、蛇は生息しているんだけど、
あそこの国の人は、動物は基本的に捕まえて、みんな食べちゃうから~。
そんな大きな蛇なんていたら、みんなが我先にと捕まえて食べちゃうはずなんだ。
だから、パプアニューギニアには、
基本的にネズミより大きな動物はいないんだ・・・。」
固定観念を覆したところにビジネスチャンスや有益なスキームがある
こうして、大臣一行の話を聞いて、更には以前聞いた話を思い出してみて、自分が
「肉は買うもの」という固定観念に縛られていることに改めて気づきました。
(いや、だからといって神戸のイノシシを自分が捕獲できるとは思えないですが・・・。)
大臣一行は、
イノシシを食べずに放置しておくなんてもったいない!
一方で牛肉とかを輸入しているんでしょ?
おかしくない?
イノシシ美味しいのに~。 と、口々に言っています。
本当にその通りですよね。 みんなで食べちゃえば一気に数が減って、食糧自給率も上がって問題解決できますよね。
(鹿に関しても同じですよね~。)
もし、日本で消費しきれないぐらい捕獲できるのであれば、それこそ海外への食糧支援にするとか、捕獲するための人員を狩猟に長けている国の人達に依頼して、お金を払うことでも国際貢献ができるかもしれない・・・。
そう単純ではないことは分かりますが、でも何かしらできることがあるはずです。
それに、よくよく考えてみたら、イノシシや鹿(最近の千葉ではキョンも?)のような美味しい食材が、退治できないぐらいあちこちにいる(ある)ってことですから、これってビジネスチャンスの一つですよね!
こんな状況、すごくラッキーなことなのかもしれませんね。
実害に遭われている方にしたら、ラッキーなどと言っていられないとは思いますが、捕獲することで、お互いがハッピーになれるビジネスモデルや国際貢献のスキームができるんじゃないか?
そうすれば、本当に世の中 ”ウィン―ウィン” どころか、私の提唱する ”もらうー与えるの循環” になって、みんなハッピーになれる!
そう実感した出来事でした。
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