マサイ族はライオンよりカバを怖がる
先日、ブログでも書いたが、アフリカのある国の大臣および政府高官の方々のアテンド通訳をしました。
大臣がとても気さくな方で、いろいろな話をさせていただき、しかもちょっと気難しいその国の駐日大使の方ともすっかり打ち解けて、とても楽しく仕事をさせていただきました。 アフリカの話もたくさん聞きました。
さて、成田空港で大臣一行のチェックイン手続きが終わり、出国手続きまで時間の余裕があったので、
大臣が”皆で夕食を食べよう”と誘ってくださいました。(なんて、やさしい~。)
そして、皆さん気さくで、とても楽しく食事をしながら話していました。
すると、一行の若手の官僚の方がひょんなことから、マサイ族の話をされました。 (ここの国にはマサイ族はいません)
「マサイ族って、ライオンを殺せるんだよね~。
すごいよね~。」
すると、ちょっと気難しい駐日大使の方(年配)が語り始めました。
「マサイの成人男性は、必ず1人1頭ライオンを殺すんだ。 しかも、槍で一騎打ちだぞ~。
それが成人として認められるということなんだ。 今はどうなのか知らないけど。」
若手官僚「すごい~! 俺には想像つかない!」
大使「昔はきっと、ライオンも殺せないようじゃ家族を守れなかった。 そういう環境だったんだろうな・・・。 今では都会に住んでいるマサイも多くいるらしいけど・・・。」
若手官僚 「うちの国には、そんなに獰猛な野生動物いないですからね・・。」
私もマサイがライオンを一騎打ちで殺す話は知っていましたが、成人男性が一人一頭殺すのは知りませんでした。
しかも、走ってもライオンには追いつけないから、
ライオンが自分にガーッとかかってきたところを槍で刺すそうです。
(マサイ族凄すぎる~!)
でも、マサイ族はライオンには立ち向かえるけど、
カバ(←最強?)を見たら、とにかく逃げるそうで、
戦っても絶対に勝ち目がないとのことです!
アフリカの大臣一行、熊に喜ぶ
アフリカって本当に広いから、いろんな国があるんだな~。 勝手に固定されたイメージで決めつけるのはよくないなぁ・・・としみじみ思いながら、そんな会話を聞いていると、若手官僚に聞かれました。
「日本って、どんな野生動物がいるの?」
私は、東京都心部には基本的にそんなに野生動物はいない。
それと日本は縦に長い国だから南北で気候が違うので、一概には言えないと、前置きしたうえで、こう答えました。
「・・・熊、ですかね~。」
大臣一行:
「熊~!! ♡」
皆が声を揃えて、目を輝かせながら言います。
熊は見たことがないそうです。
「熊、見たい!」と大騒ぎしています。
「かわいいんでしょ~」
「日本のどこに行けば見れる? その辺りにいるの? 見たい~」
と盛り上がっています。
「ちょっと、待って。
テディベアとか、パディントンベアとか、ぷーさんのイメージで話してますよね。
熊に出くわしたら死にます! 一撃でやられます。
熊って、凶暴なんですよ~。」 と、私。
そして、熊は、昔は山でひっそり生息していたのが、今、人口減少やいろんな問題があって、人里に来るようになっていることや、山に近い村などで、熊と人間が出くわすことが多くなっていることなど、本当に大変な問題だと説明しました。
それでも、熊を見たがっていたので、北海道の登別にクマ牧場があると教えました。
すると、皆さん「次に日本に来る機会に行きたい!」と盛り上がっていました。
大使館の方々は日本に住んでいるので、北海道に旅行に行こうと話されていました。
タヌキとサルも人気
ご存じだと思いますが、日本ではめずらしくない動物が外国で人気だったりします。
サルは今日本を訪れる外国人に大人気ですし、タヌキは海外の動物園で人気です。
ペットでは日本犬も海外で大ブームですよね。 錦鯉なんかは昔から人気ですし。
イギリスであちこちにいる動物
逆に私が、イギリスで暮らしている時にびっくりしたのが、ハリネズミ。
けっこうちょくちょく出くわすんです。 道路にいたり。 公園にいたり。
歩道を歩いていて、不意にいるとびっくりします。 (慣れていないので・・・)
そのぐらい、普通にいるのですが、日本でハリネズミカフェができたと知って、イギリスの友達は「なぜ?」と不思議がっていました。
まあ、珍しくない動物の猫カフェがあるぐらいですから・・・。
それから、イギリスでちょと郊外に行きますと、車を運転している時に狐が飛び出して来たりします。
あと、野生のうさぎも結構あちこちにいます。
イギリスで、ネズミなど日本でも問題になっている害獣を除き、一番迷惑なのがリス!
あっちこっちにいます。 ロンドンなんかでも、そこらじゅうにいます。
しかも、家に入って食べ物をかじるし、病気を媒介するし、フンの被害もすごいです。
繁殖力も強いので、本当にやっかいです。 リスはほとんどネズミと同等、害獣扱いです。
余談ですが、イギリスがリスの被害に苦しんでいるのを知っている私は、鎌倉にリスを持ち込んだ意味が分かりません。
みんな珍しがって喜んで見ていますが、増えたら最悪ですよ~。
珍しい動物をありがたがるのは各国共通ですね。
動物をもっとインバウンドビジネスに活用できるだろうと、可能性を再度実感しました。