料理好きの私の理想

 

知っている人は知っているが、私は結構料理が好きです。 以前、一軒家に住んでいたころは、しょっちゅう友人知人を呼んで、家で食事会・お泊り会をやっていました。

大人数だと鍋とか、から揚げとか、BBQが多くなってしまうけど、でも4人ぐらいなら本格的にフランス料理のコースを作って出せます。 和食はもうちょっと難しいけど、なんとか「なんちゃって懐石」程度のものは作れます。

 

そんな私が若いころ夢見ていた生活は、

L字型の明るいキッチンで、キッチンカウンターにはフルーツがいつもおいてあって、

キッチンから続く、広いリビング・ダイニング。

土日の夕食は、先ずは優雅にソファーでアペリティブのシャンパンを飲みながら、ナッツをつまんで(←それもちょっとお高めのピスタチオだ!)、

「あ、そろそろオーブンに入っているお料理がいい感じ~」(←しかもミーレのターキーが入るサイズのオーブン!)って思ったころに、

素敵にセットされていてお花が飾ってあるテーブルに移動して、それに合わせてワインを見繕って前菜から食べ始める。 っていう生活です!

 

実際におフランスに住んでいたころは、これに近いことをしていたと思います。

 

結婚がつきつけた現実

 

それが、日本に帰国したら、実家なのでまずこんなことはできない。 その後、結婚してしかもわりかし大きな家を建てて、ハード面はこの夢の通りになりました。 L字じゃないけど、私に合わせた広いキッチン。 20帖のリビング・ダイニング。 お花もよく飾っていました。

でも悲しいかな、結婚した相手である元夫はフランス料理よりラーメン。

痩せているのに3人前を食べる大食いで、そんな、ちまちまコース料理などは食べないのです。

 

そして元夫は、ラクと言えばラクなのですが、味の違いや見た目の違いが全く分からない何でもいいからたくさん食べたい派でした。

どんな素敵な料理を作ろうが、どんなに手の込んだ料理を作ろうが、

この人にとって餃子・麻婆豆腐・カレーに勝るものはありませんでした。

 

私は食堂のおばさんじゃない!

 

結局私は、毎日炒めもので手が痛くなるほどの大量の料理を作り、そして、毎週土曜日にこの餃子・麻婆豆腐・カレーをローテーションで大量に作るという、食堂のおばさんになったのです。 (ちなみに、カレーは10皿分のルーを2箱、PTAの炊き出し?って感じの鍋で作っていました。)

離婚の原因は他にもあったけど、「もうこんな生活いやだ」と思った大きな一因はこれでした。

 

なので、離婚が成立したときには、とにかくもうあんな大量の料理を作らなくていいことも本当にうれしかったです。

他の嫌なこともいっぱいあったので、解放されて言い尽くせないぐらいの幸せでしたが・・・。 結婚した時より、離婚できた時のほうが何倍も何十倍も幸せでした。

 

そのトラウマのせいか、離婚して1年ぐらいは料理をするのが本当にイヤでした。

でも、どんどん自分が自由になって、あの忌まわしい大きな鍋 や元夫が選んだ大嫌いだった安っぽいテーブルを捨てて、自分の気に入ったフランスのアンティークのテーブルを買ったりしたころから、少しづつ悪い思い出から解放されて、料理をするようになり、友達を呼んだりするようになったのです。

 

料理は効率が著しく悪い

 

そして今、自分が結婚していたことすら忘れかけているぐらい楽しく暮らしていますし、料理のトラウマなんてどこ行ったの?という感じなのですが、もう料理をやめたいと思います。 (山口百恵さんのように包丁を置いてステージを去る感覚ですね~)

 

その理由は、自炊って効率が悪すぎるからです。

 

料理って、料理だけで終わらないんです。

料理をすると、買い物、料理、食器洗い、片づけなど、料理に伴って発生する家事が多すぎるんです。 買い物はネットで済ませられますが、実際に料理してその後の片づけまで考えると、最低でも1時間半は取られます。

 

それだけではなく、料理をするとキッチンが汚れるし、生ごみも出るので、ゴミ捨てや掃除を余計にやらなくてはいけないんです。 コンロの周り、換気扇など、結局は毎日でなくても週に1回はやらなくてはいけなくなるし・・・。

 

今、息子が不在で、料理を一切していません。 そうすると、本当にラクです。 料理だけじゃなくて、掃除もゴミ捨てもラクです。 食器洗いもコップぐらいで終わりです。

なので、台湾やシンガポールの中華系の人が、みんな外食で済ませるかの理由を実感した気がします。 合理的に考えれば、料理はプロにお願いした方がいいということなのでしょう。

 

あ~、でも息子が帰ってきたら、きっといろいろご飯をつくってあげたくなってしまうんだろうな~。 とりあえずは、週に3日ぐらい料理しないことから始めようかな。