さて、前回の 「最初」のチャンスだよ での通り、ヨーロッパのメーカーの日本支社を立ち上げることになった私、ちいちゃん。

やることが次から次へと出てきます。

 

先ずは、会社の登記など事務的なことをせねばなりません。

 

そこで、一番問題になったのが、「事務所どうする?」です。

 

本社としては、いきなり何億も投資するのではなく、細々と始めたい。 ニッチな分野であり、大々的に宣伝しなくても特許製品で売れるのだから、経費を抑えた方が利益が出やすいし。 だから、「事務所は必要ないでしょ! 自宅にパソコンがあれば十分だろ~! それに、あんたんち、日本の家にしては結構広いじゃん~。」 というスタンス。

 

私とすれば、それは理解できるけど、自宅住所を大々的にカタログやウェブに乗せられたらたまったもんじゃない! 私の安全はどうしてくる? と思ってしまう。

 

本社:住所見ただけで自宅なんて、誰も分からんだろ~! (当時はグーグルマップがなかった)

 

私: 分かるよ! うち、全国的に有名な住宅街だもん! 住所見たら一発で自宅だって分かるよ!

 

こんなやり取りが、延々と繰り返され、最後には本社の社長が厚切りジェイソンではないが、「Why Japanese poeple?!!」 と呆れてしまい、話が進まないのです。

 

今でこそ、カタログなどに住所を載せない会社は多いですが、メーカーだし、当時はそんなことありえなかったので、これは結構揉めました。 こんなこと一つで、やっぱり外国人との感覚の違いが出るものです。  本社とすれば、どうして住所を見ただけで個人宅だと分かるのか? 住所がカタログに乗っていることの何が悪いのか? ここが今一理解できない。 なので、この点を説明したのですが、頭では理解できても感覚が理解できないみたいなので、ドイツ人お得意の「そんなのロジックじゃない」と一蹴されてしまうのです。

 

なので、外国人とこうなったら、鉄板の解決方法です。

事務所を自宅にしない方がいいメリット・デメリットをあげて、メリットが多く見せるってやつです。

これ、鉄板ですけど、やっぱり効きます。

しかも書面できちんと提出すれば、感覚で理解できないは封印できます。

もちろん、その際に忘れてはならないのがコスト。 これをきちんとペイできることを書いておかなくてはいけません。

 

結論として、レンタルオフィスを借りて、そこの住所を表示することにし、無事決着しました。

 

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この件の格言! 「外国とのビジネスは思わぬところから、揉める!」