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イギリスで運転免許を取得
何度も記載しているので、ご存じだと思うのだが、私は高校、大学とイギリスで暮らしていたので、運転免許をイギリスで取得した。
イギリスの運転免許は、申し込むといきなり仮免をもらえて、ラーニングドライバーを示す赤いLマークのプレートを車の屋根に表示して、運転免許を持っている成人が隣で監督すればいきなり公道で運転していいのだ。 (当時の情報です)
ちなみに、このLプレートを外国人がタクシーと勘違いするのは鉄板のギャグネタだ。
中には、いきなり両親の車を運転してしまう人もいたようだが、普通は地元の自動車学校や(学校といっても練習は公道が多い)、個人で教えている人にお願いして教習車でドライビングレッスンを何回かこなしてから本免許の試験を受けるのが基本。
当時は筆記試験が無く(今はあるそうです)、本試験で試験官と近所を運転して、スリーポイントターンといって、普通の道で3回切り返して逆の方向にするのをやって、急ブレーキの試験をして、(車庫入れがあった友達もいた)実技は終わり。 その時に、試験官から教本内の交通ルールの質問を2~3題出されて回答できれば合格。
もちろん私も5~6回ぐらいレッスンをして一発合格した。
しかも、当時は海外で免許を取ってから、3か月以上その国に滞在していれば、何の試験もなく、日本の免許に書き換えられたのだ。 (今は外国人が増えすぎたためか、外国人の事故が多すぎるためなのか、書き換えるのにもガッツリした試験があります)
すんなり、免許は取れたし、しかもかなり安く取れたが、日本と違って戸惑ったことが何点かあった。
ワイパーとウィンカーの位置が左右逆
先ずは定番のこれ。
イギリスってハンドルが右ハンドルで、日本と同じ。 だから、これは意外と盲点だった。 日本に帰って実家の車を運転すると、いつも交差点でワイパーが動いてしまって、焦った。
これって、外車乗っている人も、たまに国産に乗ると、経験するようで、私もいまだに癖が抜けず、交差点でワイパーを動かしてしまう。
ペリカンとロリポップ
イギリスの横断歩道って、押しボタン式がほどんど。
そして、横断歩道のこと、ゼブラと言いますが、押しボタン式の信号機のことはペリカンと言っていた。 青になる時に出る音が、ペリカンの鳴き声に似ているからそう呼ばれているらしい。
で、この信号、青になっている時間がすごく短い! ノロノロしているとすぐに赤になってしまうので、小走りぐらいしなくては間に合わない。
それから、朝夕の登下校の時に横断歩道に立って、車を止めて子供の安全を守ってくれるおばさんのことはロリポップ・レディと呼ぶ。
これは、見ての通り、持っている止まれの標識がロリポップみたいだから。
ちなみに、イギリスってヨーロッパの中で唯一右ハンドルなんで、横断歩道にLook right! (右を見ろ!) って書いてある。 最初は笑っていたけど、結構深刻な問題らしい。 ドーバー方面の高速道路には、「左側を走れ!」と逆走防止の看板もある。 私たち日本人は右を見ることが染みついているので、問題ないが、実際に私はフランスで、とっさに右をみて一歩踏み出してしまったことがあって、車にひかれそうになった。 無意識でやってしまうことなので、本当に危ない。
ハンドル操作は手をクロスしてはいけない
日本で、ハンドルを大きく回すとき。 手をクロスしますよね。
それが、イギリスでは厳禁!
どうやるのかというと、ハンドルの上(または下)からハンドルに沿って手をずらしてハンドルを送らなくてはいけない。 ひどい図ですが、こんな感じ。
これ、結構大変で、とくに最近日本でもでき始めた「ラウンドアバウト」(信号の代わりに、ぐるぐる回るロータリー式の交差点)では、カーブがキツイので、何度も必死に手を動かさなくてはいけない。 すっごいコミカルな動きになってしまう。
完璧なはずの試験、しかし最後の質問に思わぬ落とし穴が!
さて、こんな、ハンドル操作の試練を乗り越えて、実技試験を無事終え、最後に試験官から交通ルールの質問があった。
どんなことを聞かれるかとすごく緊張したが、2つの質問に完璧に答え、いよいよ最後の質問だ。 そこで聞かれたことは
「信号が、赤と黄色が同時に点灯した後は、何色になりますか?」
やった~! らっき~! 超カンタン!
イギリスの信号は赤から青に変わる時に、赤と一緒に黄色も点灯するのだ!
もちろん答えは青!
自身満々に即答した!
….が試験官が固まってしまった。 2~3秒の沈黙の後に、イギリス紳士な試験官が静かな口調でこう言った。
「お嬢さん、申し訳ありませんが、その色は信号にはないと思うのですが・・・もう一度言っていただけますか?」
? はぁ? 何が何だか分からない! 状況が呑み込めない私は焦って、もうパニックになってしまった。
”え~、だから、青だっての! 青!” と思いながら、まさかRとLがきちんと言えてないのかと思って、ゆっくりはっきりした発音で大きな声で再度言う!
「Blue!」
試験官は絶句。
そう、信号は青だがblue ではなく実際は緑! Green! と言わなくてはいけないのだった。
必死に、日本では緑信号のことをblueと言うなどと、一生懸命つたない英語で説明したが、イギリス紳士な試験官に「そんなわけないだろ~」と、すご~く奇妙な目で見られてしまった。
あ、でも無事一発で合格しました。